2014-08-30


<プロフィール>
本多 辰成 / Honda Tatsunari
Free Writer
 
日本の出版社に編集者として約7年勤務した後、来タイ。バンコク・バンケーンにある高校に日本語教師として勤務。
現在はフリーライターとしてサッカーや野球などのスポーツを中心に東南アジアを取材。


活躍する舞台が日本だけでなく世界に広がったのは選手や指導者だけではない。本多辰成氏もそのうちの一人。タイを拠点にフリーライターとしてサッカーや野球などのスポーツを取材し発信している。普段取材する側の本多氏に今回は逆取材した。

-こんにちは。普段は取材する側だと思いますが、今回は取材させて頂きます。まずはタイに来た経緯から教えて下さい。
 
タイに来る前は日本でスポーツ関連の雑誌を発行する出版社に編集者として7年程働きました。もともと海外で働くことに興味があったので、前の仕事を辞めるタイミングで海外の日本語教師の仕事を探しました。探している中でたまたまタイで日本語を教える仕事をみつけて2011年6月にタイにやって来ました。
バンコクのバンケーンにある高校で日本語教師を始めました。校内の寮に住み込みだったので、朝起きて寮内の食堂で他のタイ人先生達と一緒にご飯(もちろんタイ飯)を食べて、出勤(寮と同じ敷地内の校舎へ移動)して授業をするといった感じで生活していました。タイ語もほとんど分からない状態で来たんですけど、いきなりぶっつけ本番で授業をやりましたね(笑)
タイ人の生徒は真面目には授業は受けませんけど、純粋で本当にかわいいんですよ。
日本語教師の仕事は約一年ほど続けました。

 
-タイサッカーについて書いてみようと思ったきっかけは?

日本語教師としてタイ人と触れ合う中でますますタイが好きになりました。
その頃タイプレミアリーグが盛り上がったきて、私はサッカーどころ静岡県出身でサッカーのプレー経験はないけど、見るのは大好きでだったので、そのタイミングでタイサッカーについて書いてみようかなと思いました。また同じ頃、タイで日本人向けのメディアを運営されている方に出会って、丸山良明さん(現ランシットFC監督)の動画コンテンツ制作に携わったのをきっかけに、週一回のペースで連載で記事を書くチャンスが巡ってきました。その他に日本のメディアにもタイサッカーの記事を書いて寄稿するなど、タイサッカーについて書く機会が増えてきました。記事の内容は丸山さんや木場昌雄さん(一般社団法人JDFA)のサッカースクールの様子だったり、ブリラムユナイテッドのACLでの戦いの様子を書きました。あとはタイで活躍する日本人選手へのインタビュー記事などですね。選手へのアポは全て自分でやりますよ。Facebookを使ったり、知り合いに紹介してもらったり。幸い日本と違って取材依頼に所属チームを通さなくていいので(笑)いろんな方への取材が出来てます。タイでライターを始めた頃は選手との面識がないので、とりあえずスタジアムに行って直接選手にコンタクトしてました。取材にはタクシー、バス、ロトゥ(タイの乗り合いワゴン車)を乗り継いでいろんな所に行ってます。遠いとこはブリラムまでACLの取材に行きました。ブリラムのスタジアムはアクセスがあんまり良くなく、周りに何にもなくて、行きはバイクタクシーかトゥクトゥクでなんとかなるんですけど、試合後スタジアムからの足がなく、仕方なくブリラムサポータに声かけて車に乗せてもらいました(笑)
 
最近では日本のメディからの記事の依頼が来ることが増えましたね。
2014年シーズンにから岩政選手や茂庭選手といった元日本代表クラスが加入したことで、日本からの注目度も格段に上がったんだと思います。

 
-タイサッカーの取材のおもしろさはどんなとこですか?

旅感覚でサッカーの取材が出来ます。ブリラムみたいな田舎に行くのも小旅行みたいで楽しいですよ。あと、Jリーグとの提携が始まったり日本とタイが繋がり始めるのを肌で感じれます。日本人選手がヨーロッパで体験するのとは違うアジアならではの経験に触れる事ができるもおもしろいですね。試合も、あくまでファン目線に近いですけど年々レベルが上がっていると感じます。今年に入って更に全体のベレルが上がった印象を受けますね。また選手に話を聞いてもレベルが上ってるとは聞きます。昨年まではブリラムユナイテッドとムアントンユナイテッドがひとつ抜けている感じでしたけど、今年は接戦が続いてます。またチョンブリーFCのように日本人が中心となっているチームが出てきたり非常に面白いリーグになってますよね。お客さんもたくさん入るし熱狂的。タイ人は本当にサッカーが好きなんなど感じます。

 
-印象に残った取材はありますか?

チョンブリーFCのヴィタヤさん(昨シーズンまでチョンブリーFC監督)です。彼の存在があるからこそチョンブリーFCの日本化が進んだと思います。なぜタイ人が日本人を求めているのかを、タイ人の視点から話して頂きました。「規律」をキーワードのように何度も言っていて、日本人にはタイ人に規律を植え付けて欲しいと言っていました。ヴィタヤさんは日本でプレーと監督の経験があり、自身が現役でプレーしていた時代、日本代表とタイ代表の差がそんなになかったのに、今ではこの差。その原因を一番肌で感じている人です。その人の話は説得力がありましたね。
 
あとタイ人は内弁慶って言われてますけど、以前、築舘 範男氏(現ラオス代表監督)に話を聞いた時、内弁慶というよりたんに外の世界を知らないだけと言っていました。加藤好男氏(チョンブリFCコーチ)も、自分が現役の時、海外の話を聞いてもいまいちピンとこなかったと。タイでもこの先に世界が繋がっていることを認識出来れば、内弁慶というのが致命的になることはないと。そういう意味では日本人選手や指導者がタイ人に世界を見せる役割も担っているのかと思ってます。
 
-では今後は目標について教えて頂けますか?

書く仕事は続けていくつもりです。タイ好き・サッカー好きのライターとして、拠点はどこになるか分かりませんが、今後もタイのサッカー情報の発信に貢献出来ればと思ってます。
私はサッカージャーナリストではないので、タイに関する情報を幅広く発信していきたいですね。本の出版も目標のひとつです。

 
-日本の若者へ海外で働く先輩としてメッセージをお願いします。

当たり前ですけど、海外に出ないと分からないことがたくさんあります。日本では考えもしなかったことがいろいろありますから。一回は外に出てみること。
日本人であることにも誇りを持てますし。まずは行動してみることですね。
 

<了>

Text & Photo: ASEAN FOOTBALL Link

 

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小倉 敦夫/Chonburi F.C. Sales & Sponsorship Manager: 日本化を進めるタイプレミアリーグのチョンブリーFC。クラブの日本化はピッチ内だけでなく、ピッチの外でもこの男によって進められている。

 

 

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