2015-02-12

不定期でお届けする編集部コラム。今回はアセアン地域におけるサッカーを活用したマーケティング事例について書いみる。

 

昨年、タイの大手通信会社「TRUE Internet社」と業務提携を結んだ「バイザー株式会社」は地元メディアが集まる記者発表の会場で、米田CEOは「我々を結びつけてくれたJリーグ、横浜F・マリノスに感謝しています」と挨拶した。

バイザーは昨年、マリノスが新設したアジアパートーとなり、マリノスの提携先であるタイプレミアリーグのスパンブリFCの代表(元タイ首相の息子)が持つTRUE社との協力なコネクションを生かす形となった。

バイザー社の例は、アセアン市場を目指す日系企業と、同じくアジア戦略を進めるJリーグが相互に協力し合う形で実現した事例で、今後更に多くの企業に活用されることが期待されている。
 
ではなぜアセアン市場にはサッカーなのか?

以下表を見て頂いても分かるとおり、サッカーはアセアン地域で一番の人気スポーツである。



 参照:HAKUHODO GLOBAL HABIT

バイザー社の事例は業務提携でサッカーが一役買った形だが、サッカーコンテンツを企業ブランディングやプロダクトのマーケティングに活用する事も今度更に加速することが考えられる。

サッカーコンテンツを活用するメリットを考えてみると、

①テレビや新聞・雑誌への露出により、ブランドの認知獲得に繋がる。


②試合自体がコンテンツとして成立する。またそのコンテンツは感動的なストーリーを含んでいる。(つまらない試合もあるが、、)TVCMを作るようにタレント費や制作費を掛ける必要がない。

③上記の図からも読み取れるように、同じコンテンツで広範囲に、しかも国籍・年齢・性別・宗教を問わず惹きつけることが可能。

④ブランドに対するアクティブなイメージを醸成できる。

などが挙げられる。

既にアセアンの各国でのサッカーを使ったマーケティング活動が活発になりつつある。

 タイ国内に注目してみると、ヨーロッパ特にプレミアリーグへのスポンサーシップは盛んである。

Chang Beerはプレミアリーグのエバートンのスポンサーを、またタイで免税店等を展開するKing Power International Groupはレスター・シティのオーナーである。

タイの街をあるくと、プレーヤーを活用した広告や、オリジナルグッズを目にする機会が多い。







 
タイ国内のサッカーリーグに目を向けると、TOYOTAはタイプレミアリーグのリーグスポンサー、また日系二輪メーカーのYAMAHAはDivision-1のリーグスポンサーを務めている。
これら企業・ブランドはロゴの露出や選手を自社ブランドの広告塔にしたブランディングの要素が強い。

Jリーグ・セレッソ大阪のメインスポンサーであるヤンマーはセレッソの提携チームであるバンコクグラスFC(タイプレミアリーグ所属)とともサッカーを活用したアクティべーションをタイ各地で実施。ヤンマーにとっての最大の競合はクボタ。ヤンマーにあってクボタにないものはサッカー。活用する以外ない。と、ヤンマーの関係者は話す。ヤンマーはバンコクグラスFCのコーチと協力してタイ各地でサッカー教室を開催。タイで農業器機のユーザーがいる地方に直接出向いて、子供達にサッカーを教える。子供が喜ぶと、その親も当然喜ぶ。現ユーザーと未来のユーザーとの強い絆を作る事に成功したといえる。

現在はロゴ露出に期待したスポンサーシップが大半を占めているように思われる。

しかし今後はスポンサードするチーム(またはリーグ)や選手を一緒に強化していく姿勢がスポンサー側にも求められるのではないだろうか。

日本では食品企業なら育成年代の子供達に栄養指導や、入浴剤ブランドが選手へ商品提供て疲労回復に貢献するといった、ブランドと競技者が一体となった取り組みが増え始めている。

少し前になるが、ロンドンオリンピックの公式スポンサーを務めたP&Gは”Proud Sponsor of Mom(ママの公式スポンサー)のテーマのもと世界共通キャンペーンを実施。その時のTVC(Best Job)は母親が競技者が競技者と共にオリンピックを目指すストーリーで、公開と同時に世界中で話題となった。

このようにブランドとスポーツと消費者の接点を見つけ出すことが重要となってくる。

今後も企業側がアセアン市場を攻略するためのサッカーが果たす役割は決して小さくないだろう。また企業やブランドにとっても今後サッカーをどのように活用するか、またどこにKPIを設定するかが今後の課題になってくると思われる。

ASEAN FOOTBALLL Link編集部でも引き続きアセアンでのサッカーマーケティングに注目していきたい。

<了>

Text:ASEAN FOOTBALL Link編集部 



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