2015-12-07

写真左が真野氏

タイの15年シーズンも佳境に入り、優勝戦線や残留昇格争いに注目集まっている。また今後選手の移籍のシーズンにも入ってくる。そこで今回はタイで活動する選手エージェントに今後の移籍市場について話を聞いた。

第一回目はタイでエージェントとして活動する真野浩一氏。
真野氏のインタビュー記事はこちら

-15年シーズンも終盤ですが、日本人選手の評価はエージェントの元にも入って来るのですか?

自分が担当をしている選手を中心にきますね。D1、D2の選手がメインです。評価=結果なので、どのカテゴリーもそうなんですけど、今年は全体的にちょっと落ち込んだ印象です。ただ違うのが、D2のFW陣。例えば此村大毅(TRANG FC)と久保木優(Chamchuri United FC)と小野寺智弘(Amunat Poli United)が結果を出して高い評価を得てます。

-タイプレミアリーグ(TPL)だといかがでしょう?

永里選手は昨年より点も取ってますし、いい評価と聞いてます。

-やはり目に見える結果が必要なんですね?

そうですね。例えディフェンスでも昨年の岩政さんのインパクトが強い分それと比べられますよね。

-D2でプレーしてる選手はJを経験してない選手が殆どですが、全然やれてるんですね?D2もレベルは年々上がってる聞いてますが実際はどうなのでしょう?

D2の日本人選手は全然やれてます。D2と言えど80チーム以上あります。僕の中で本当のD2は今行なわれいるプレーオフに進んでいるチームです。そこに出場出来てないチームはD2より下のカテゴリーと考えてもいいと思ってます。それくらい上位と中位と下位では差がありますね。プレーオフに出てくるチームを見るとレベルは上がってます。やはり外国人の枠が減った分、上のカテゴリーから質の高い外国人選手が落ちてきてますので。

-選手の条件、例えば給料はどうなんでしょう?

リーグからの分配金が減っているので、チーム予算は全体的には増えてません。給料も全体を見ると下がってますが、昇格を狙っているチームはお金を使ってます。

-D2ではどんな選手が好まれてますか?

D2と言えども、プロとしてのメンタリティを持っていて技術もあって、ゴールに結びつくプレーが出来ること。D2だけでなくD1 、その上のTPLでも求められるものは同じだと思います。

-真野さんはタイ以外の国にも選手を送り込んでいますが、タイ以外のリーグの現状はどうでしょう?

日本人だけでいうと、アジアに挑戦する選手が減っている印象です。日本のJ3や地域リーグ充実してきたのも関係していると思いますが、一時期海外に行くのがブームだったのが、去年から今年の初めで終った印象です。今までプレーしてた選手の活躍でチームからの需要はありますけど、選手の数が減る分、チームからの要求にハマる選手の数が限られています。僕はタイ以外に見てるのはラオス、カンボジア、フィリピン、香港、インド。それらの国に選手も送り込んでます。

-それらの国の中で伸びそうなリーグは?

ポテンシャルが一番高いのはカンボジアじゃないでしょうか。チームの予算が増えています。15~30万円程出せるチームが数チームあります。ただチーム単位では可能性を感じるんですが、協会のほうに問題があると関係者から聞いております。予算やリーグのスケジュール管理等。来期もまだ不透明な部分が多い。そこが整えば一気にのびる可能性はあります。代表の試合も数万人単位で観客が入ってますからね。

-カンボジア以外は?ラオスやフィリピンはどうでしょう?

ラオスはセミプロリーグに近い形なので、外国人がプロとしてプレーできるチームは限られています。あとフィリピンは協会が不安定で外国人枠やスケジュールがなかなか決まりません。ただ徐々に盛り上がってはきてて、給料はラオスよりいいですね。

-タイの話しに戻りますが、今年は日本人監督が増えたシーズンでもありましたね。

昨年の和田監督(チョンブリ)の活躍もあって、日本人監督を獲りたいといったチームが複数ありました。ただ今年の結果を見ると、今シーズンの始めみたいに1つのリーグに日本人監督が6人いるのは考えにくいと見ています。

-結果が出なかった要因は?

英語が出来るかどうか含めて、コミュニケーションの部分で大変だったと聞いています。オーナーが絶対のチームがあったり、また選手のモチベーションにバラつきがあったり、タイで初めて指揮をとるとその辺りで苦労します。経験のあるタイ人監督を見ていると感じますが、コミュニケーション力が高いですし、色んなチームを回る監督はオーナーやGMなどの立場の上の人とのコミュニケーションが上手かったりします。それも一つに方法ですよね。

-その辺を上手く消化できれば、日本人監督が活躍する可能性は高い?

十分高いと思います。また慣れもあると思いますし、最初は誰でも難しいので、2チーム目、3チーム目の結果で本当の評価が問われるんじゃないでしょうか。

-来シーズンに向けての移籍市場はどうみてますか?

TPLであまり活躍出来なかった選手は下のカテゴリーに落ちてくる可能性もある。僕が見てるD2で結果を出している選手を上のカテゴリーに上げたい。そうなると、D1の枠を争う日本人選手が増え競争が激しくなると予想してます。

-選手によってはトライアウトから挑戦して契約に至ることもあるんですよね?

トライアウトはチーム単位で実施してて、もの凄い数の選手が受けに来たりします。完全にチームによりますね。日程もフェイスブックで告知されたり。ゲーム中心のトライアウトだったり、練習に参加してもらって合否を出す場合もあります。

-合否の判断は監督?オーナー?

チームによりますけど、監督に権限を与え監督が決定するチーム。またオーナーが絶対の権限を持つチームもあるので、監督がどんなに評価してもオーナーが気に入らなかったら契約できないこともあります。

-オーナーはその辺の判断できるほどサッカーを理解していると?

サッカーが判る判らないの問題ではなく好きか嫌いかで決まってしう印象です。

-なるほど、その辺りはサッカーの技術と人間性のようなものを問われてるんですね。アジアへの挑戦は簡単じゃない部分も多いですね。今日は貴重なお話ありがとうございました。





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