看護師が活躍できる場所として、健診センターが挙げられます。健診センターは、一般的に健康上緊急の問題が無い人が訪れて健康診断を受ける場所です。健診センターで働く看護師は、体重や身長の測定のほか、血圧や心電図などの検査や採血を行います。原則として、健診センターは日勤のみなので、育児と仕事の両立を図る子育て中の看護師などが活躍しています。また、一般的な医療機関と異なり、急患が搬送されてくることもなく、定時に退勤できるほか、重篤患者を扱うこともないので、看護師の心理的負担が小さくて済むでしょう。
来訪者の健康相談に乗る機会も得られて、いろいろな人たちと交流できます。さらに、健康診断を受けるために来所する人たちに疾病予防や早期発見の情報を伝える機会が多く、最新の知識を学べるというメリットもあります。ただし、健診センターでは、日進月歩の医療技術に触れるチャンスが乏しく、病棟に戻ることになったら看護師は不安を感じるかもしれません。そして、夜勤がない分、夜勤手当をもらえないことから、給与は病棟看護師より低くなるでしょう。
採血の際に誤って自分の手に注射の針を刺し、感染するリスクも負います。それから、健診センターでは、来訪者だけを対象としている訳ではなく、出張型の健康診断も実施しています。出張型の場合、行き先は様々な場所になるので、看護師が自宅を出る時間もそれに合わせて早める必要があるでしょう。不規則な出勤になると、子どもを保育園に送れなくなることもあり、家族の協力が欠かせません。